音声で口述し、キーボードで直す日本語 IME です。 話した内容をそのまま文字にするのはもちろん、かな漢字変換・辞書・OCR・物理キーボードや外付けキーボードまで ひとつのキーボードで完結します。この記事では、導入から実際の入力まで順に解説します。
Android 向け・無料。Gemini API キーの登録は任意です。
「話して、打って、整える」——この3つをひとつのキーボードでこなす日本語 IME です。 長い文章は声で一気に流し込み、固有名詞や細かい直しはフリックや QWERTY で打つ。 そういう混ぜて使う入力を前提に作られています。
| できること | 内容 |
|---|---|
| 打つ | フリック/QWERTY のかな漢字変換。候補帯・候補ウィンドウ・文節編集・単漢字パレット |
| 話す | 音声で口述。フィラーを消して読める文章に整える/話し言葉のまま残す、を選べる |
| 整える | AI が文体を統一し、言い直しを反映して清書(Gemini API キーが必要) |
| 覚える | 登録辞書・変換学習・専門辞書パック |
| 読み取る | カメラで撮った文字を入力欄へ(OCR) |
アプリを起動すると、やることが順番に表示されます。 ①〜③が必須、④⑤は必要になったらという並びです。
「システム設定を開く」から、キーボード一覧で Nier Voice IME をオンにします。
有効にしただけでは切り替わりません。 「キーボードを切り替える」から、使うキーボードとして Nier Voice IME を選びます。
音声入力に使います。許可しなくても文字入力と変換は使えますので、 声を使わない方は飛ばして構いません。
ここから先は任意です。
端末内で動く音声認識です。導入すると「文字起こし」が完全オフラインの高精度認識になり、 長い口述を切らずに続けられます。初回のみ約254MB(句読点モデルを含む)のダウンロードが必要です。
未導入のときは端末内蔵の音声認識を使います(1発話ごとに区切られます)。 ただし端末内蔵の認識が日本語に対応していない機種では、そのままでは音声入力を開始できません。 その場合はこのモデルの導入が必要です(アプリが端末の対応状況を判定して案内します)。
「整文」「推敲」「英訳」で使います。 設定の「Gemini APIキー」欄にご自身のキーを貼り付け、 「モデル」の「取得」で一覧を読み込んでモデルを選び、「保存」します。
API キーがよく分からない方へ: API キーとは何か、どの画面をどう操作するのかを画像つきで説明した API キー取得ガイドを用意しました。はじめての方はこちらから。
キーボード上部のパレット行で入力方式を切り替えます。
フリック QWERTY 数字 記号 OCR
◀ ▶ でページを送ります。
◀・ABC・123、
右列は ⌫・▶・空白・↵。
◀(カーソルを左へ)/
ABC(英字面へ。戻るときは かな)/
123(数字面へ。戻るときは かな)。⌫ 削除/▶ カーソルを右へ/空白/↵ 改行。、。? キーは、フリックで 。 ? ! … が出ます。や キーは左右のフリックで ( )、わ キーは右フリックで長音 ー が出ます。フリック面の左上のキーに指を置いて、そのままなぞるとキャレットが動きます。
左列の ABC で英字面に切り替わります。ケータイ配列と同じ並びで、
abc def のように1つのキーに複数の文字が入っています。
@ が 1、abc が 2 …)。a⇔A で大文字・小文字を切り替えます。@ - _ / と 1、右下のキーは . , ? ! が出ます。キーの右上に小さく刻んである文字が、上へ払うか長押しで入ります。並びは Gboard と同じです。
| キー | 出る文字 |
|---|---|
q 〜 p | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 0 |
a 〜 l | @ # ¥ _ & - + ( ) |
z 〜 m | * " ' : ; ! ? |
※ 日本語入力のときは、記号は全角(@ # ¥)で入ります。英数モードでは半角のままです。
数字と - _ は、どちらのモードでも半角で入ります。
FSQ-85 や RTX4070 のような型番を、モードを切り替えずに書けます。
続けて日本語を打てば、そのまま日本語に戻ります。
※ 、 。 ← → 空白 ⌫ 改行 が並ぶ共通の行は、
QWERTY・数字・記号のときに出ます(フリック面ではこれらがキーパッド内にあるため出ません)。
句読点キーは長押しで逆側(設定した種類と反対の記号)が出ます。
読みを入力すると、候補帯が出ます。
| ボタン | 動き |
|---|---|
| ✨AI | 前後の文脈を見た AI 変換。長押しすると単語登録(よみ・語がプリフィルされます) |
| 漢 | 短い読みで同音の一字漢字が多いとき、✨AI の位置に出ます。タップで部首別の単漢字パレット |
| ⚏文節 | 2文節以上に分けられるとき末尾に出ます。タップで文節編集モードへ |
短い読みで同音の漢字が多いときは、主要な漢字が候補帯にそのまま並びます。
「き」なら 木・気・期 などです。さらに探すときだけ 漢 から部首パレットを開いてください。
「ここではきものをぬいでください」のように区切り方で意味が変わる文を直すためのモードです。
⚏文節 を押すと文が文節に分かれ、注目している文節だけを選び直せます。
キーボード上の「音声入力」ボタンをタップ → 話す → もう一度押して停止、が基本の流れです。 「タスク」ボタンを押すたびに、4つのモードが順に切り替わります。
| タスク | 何をする? | 鍵 |
|---|---|---|
| 文字起こし | 端末内で認識し、フィラーを削って句点を補う。話した漢数字は算用数字に直す(午前八時→午前8時、五十センチ→50センチ)。オフラインで速い | 不要 |
| 整文 | AI がフィラー削除+言い直し反映+文体統一で清書。辞書も効く | 必要 |
| 推敲 | 整文した文をさらに練り直す。結果はそのまま入力欄へ入ります | 必要 |
| 英訳 | 話した内容を自然な英語に翻訳して出力 | 必要 |
※ API キーを登録していない間は、鍵の要らない「文字起こし」だけが循環します。
「文体」ボタンで語尾を選べます。効くのは「整文」と「推敲」で、 それ以外のタスクのときは薄く表示されます(値は保持されます)。
ですます(〜です/〜ます) である(論文・ビジネス調) だよ(〜だよ/〜だね) にゃあ
設定の「辞書」から、3種類の辞書を管理できます。
| 種類 | 内容 |
|---|---|
| 登録辞書 | 自分で登録した単語。追加・編集・削除できます。 ログインすれば端末間で同期できます。 候補帯の✨AI 長押しからもその場で登録できます |
| 変換学習 | 選んだ変換を自動でおぼえます(この端末だけに保存)。 「変換学習を削除」でまとめて消せます。1語だけ学習を解くときは、点線の候補を長押ししてください。 登録辞書には影響しません |
| 専門辞書(パック) | オン/オフで足せる配布辞書。読み取り専用です。 ログインすれば、パックそのものをドライブの書棚に置いて別の端末から取り出せます。 配布と詳しい説明は専門辞書パックの使い方と配布所に置いています (絵文字パックもここです) |
Google アカウントでログインすると、自分で登録した辞書があなた自身の Google ドライブに保存され、 同じアカウントでログインした端末の間で同期されます。機種変更のときも登録した単語を引き継げます。
保存先はドライブの「アプリ専用領域」です。ドライブの画面にも他のアプリにも表示されず、 アプリ運営側が中身を見ることもできません。アプリが求める権限はこの専用領域の読み書きだけで、 あなたがドライブに置いている既存のファイルには一切アクセスしません。
| 項目 | 既定 | 内容 |
|---|---|---|
| 登録辞書 | オン | 自分で登録した単語。端末間で同期されます |
| 専門辞書 | オフ | パックをドライブの書棚に置き、別の端末から取り出せます。 自動では増えません(取得・アップロード・削除はすべて手動) |
| APIキー | オフ | 選んだときだけ同期します。 すでにキーが入っている端末が上書きされることはありません |
| 変換学習 | — | 同期しません。使い方の癖は端末ごとに育ちます |
ログインしなければ、辞書は従来どおりこの端末の中だけに保存されます。同期は任意の機能です。
パレット行の「OCR」を押すとカメラが起動し、撮った画像から文字を読み取って入力欄に挿入します。 紙の資料や画面の文字を打ち直したくないときに。
読み取る言語は、設定の「OCRの言語」で切り替えます。
物理キーボードを備えた端末や、タブレットなどに Bluetooth キーボードをつないだときは、 画面のキーボードを出さずにそのまま日本語入力できます。操作はパソコンの日本語入力と同じです。 入力中は画面下端の帯が 「あ 日本語 (Alt+Space) ⚙ 長押しで設定」の表示になります。
日本語配列のキーボードは、配列が日本語になっていると、記号がキーの刻印どおりに入り、
半角/全角 キーで日本語と英数を切り替えられます。
多くの端末では、つないだだけで「日本語(JIS) - Nier Voice IME」が選ばれます。
Shift+2 で " が入れば日本語配列です。@ が入るときは、次の手順で選んでください。
※ 英語配列のキーボードはそのままで使えます。
物理キーボードで打つときは、変換候補の出し方を2つから選べます。 切り替えは、設定の「変換」タブにある「候補ウィンドウを使う」です。
※ 候補ウィンドウは、入力中の文字の位置をアプリが教えてくれるときに出ます。 ターミナル系のアプリなど位置が分からないときは、候補帯に出ます。
以下の表の Ctrl / Alt は、あなたがその役目を割り当てたキーを指します。
| キー | 動き |
|---|---|
| Ctrl+Space / Alt+Space | 日本語 / 英数 の切替 |
| 英数 / かな | 英数へ / 日本語へ(無変換 / 変換 でも) |
| 半角/全角 | 日本語 / 英数 の切替(日本語 109 配列を選んだキーボード) |
| キー | 動き |
|---|---|
| Space | 変換(押すたびに次の候補。同音の一字漢字が多い読みでは、最後まで送ると部首別の単漢字へ)。何も打っていないときは、日本語入力中は全角、英数では半角のスペース |
| Shift+Space | 変換中は AI 変換(変換 キーでも)。何も打っていないときは、もう一方の幅のスペース |
| ← → / ↑ ↓ / Tab | 前 / 次の候補(Shift+Tab で前) |
| 1〜9 | 変換中に、番号の候補で確定 |
| Shift+← → | 文節モードに入る。文節モード中は ← → で文節を移り、Shift+← → で区切りを伸び縮み(Shift+H / Shift+L でも)、↑ ↓ や Space でその文節の候補を選ぶ |
| Enter / Esc | 確定 / 一段戻る(文節モード → 変換 → 読み → 取り消し) |
| F6〜F10 | ひらがな / 全角カタカナ / 半角カタカナ / 全角英数 / 半角英数 |
| Backspace | 削除(押し続けると1文字 → 語 → 複数語へ広がる) |
| Ctrl+Backspace | 直前に確定した語を、変換中に戻す |
| Ctrl+Delete | 選んでいる候補の学習を解く(点線の候補) |
記号や句読点も、下線つきの入力中の文字に入るので、文と一緒に変換できます。 [ ] は「 」、/ は「・」、- は長音「ー」になります。 句読点で確定まで済ませたいときは、設定の「物理キーボードの 、。 で確定する」をオンにします。
| キー | 動き |
|---|---|
| Ctrl+Alt+Space | 音声入力の開始 / 停止 |
| Shift 2回 | 音声入力の開始 / 停止(Shift だけを0.4秒以内に2回) |
| Ctrl+Alt+1〜4 | 音声の作業を選ぶ(文字起こし / 整文 / 推敲 / 英訳) |
| キー | 動き |
|---|---|
| Ctrl+H J K L | カーソル移動(← ↓ ↑ →) |
| Ctrl+O | カメラで文字を読み取る(OCR) |
| Ctrl+P | 記号パレットの開閉 |
| Ctrl+M | 画面上部のメニューを畳む / 出す |
| Alt+記号 / Alt+数字 | Titan などで Alt 側に刻印された記号・数字を入力(Alt+- は長音「ー」) |
※ Ctrl+Z / X / C / V などの編集ショートカットは、 IME では横取りせずアプリ側にそのまま渡します。
キーボードを切り替えなくても使える「Nier Voice 録音」という入口があります。
起動すると即録音スタート。話して「停止」を押す。
整形結果が自動でクリップボードにコピーされます。
続けて共有メニューが開くので、好きなアプリに直接送れます。
※ こちらも API キーは任意です。鍵がない間は「文字起こし」だけが選べます。
キーボード下端の帯を長押しすると開きます。 設定は AI / 変換 / 外観 / 辞書 / 同期 の5つのタブに分かれています。
| タブ | 項目 |
|---|---|
| AI |
Gemini APIキー/モデル(「取得」で一覧を読み込んで選択) 推論を最小化:オンで応答が速くなります(2.5 Flash 系は OFF、3 系以降は minimal、Pro は low) オフライン音声:高精度オフライン音声の使用切替・ダウンロード・削除(約254MB) 録音の始まりと終わりに音を鳴らす:オンで、録音の開始と終了を短い音で知らせます(端末内蔵の認識では、端末の音が鳴ります) |
| 変換 |
句読点の種類(、。 / ,. / ,.)/英数字の幅/OCRの言語日本語入力中のスペースを全角にする:オンで、日本語入力中の空白キーが全角スペースになります(英数入力・パスワード欄では半角) 候補ウィンドウを使う:物理キーボードで、候補を入力中の文字のすぐ下に出します(物理キーボード・外付けキーボードで使う) ターミナル互換モード:入力中の文字をキーボードの上に出し、確定した文字だけをアプリへ送ります |
| 外観 | テーマモード(ダーク / ライト / システム)と、 ダーク用・ライト用のカラースキームをそれぞれ選択。 ライト側にはアプリアイコンと同じ配色の「藍染」があります。 「カスタム」では、背景・文字・アクセントの3色を選ぶと残りの配色が決まります |
| 辞書 | 登録辞書の編集、変換学習の削除、専門辞書パックの管理 |
| 同期 | Google アカウントへのログイン/いま同期する/ 登録辞書・専門辞書・APIキーそれぞれの同期スイッチ(辞書を端末間で同期する) |
変更したら、いちばん下の「保存」を押してください。その下に現在のバージョンが表示されます。
| 症状 | 対処 |
|---|---|
| キーボードに切り替わらない | ①で有効にしただけでは切り替わりません。②「キーボードを切り替える」で選択してください。 |
| 「APIキーを入力してください」と出る | 設定で API キーを入力・保存したか確認(⑤)。鍵なしでも文字起こしは使えます。 |
| 登録したのに AI 機能が出ない | キーが期限切れ・取り消しの可能性があります。アプリの画面に「このキーは使えませんでした」と表示されていないか確認し、キーを取り直してください。 |
| 「応答が空です/音声非対応」 | 選んだモデルが音声入力に非対応の可能性。設定でモデルを再選択(Flash 系推奨)。 |
| 「モデルが見つかりません」 | 設定で「取得」し直してから選択・保存。 |
| マイク権限エラー | 端末の設定 → アプリ → Nier Voice → 権限 でマイクを許可。 |
| 音声が1発話ごとに切れる | 端末内蔵の認識を使っています。設定から高精度オフライン音声を導入すると連続で口述できます。 |
| 「同期」タブが見当たらない | バージョン 2.6 以降の機能です。Google Play でアプリを更新してください。 |
| ログインしても同期されない | 「登録辞書」のスイッチがオンか確認し、「いま同期する」を押してください。変換学習は同期の対象外です。 |
| ログインでエラーになる | 時間をおいて再試行してください。ネットワークが不安定なときや、端末の日時がずれているときに失敗することがあります。 |
| Ctrl を使う操作が何も効かない(Unihertz の物理キーボード機) | これらの端末に Ctrl キーはありません。端末の「設定」→「ショートカット」でどれか1つのキーに Ctrl を割り当ててください(手順)。音声入力だけは Shift 2回でも開始できます。 |
| 反応が遅い | 設定の「推論を最小化」をオン、または軽量モデル(Flash-Lite 等)に変更。 |
ここにない症状や、要望・質問は サポート・お問い合わせ からお送りください。
文字入力・かな漢字変換・辞書・登録した単語・変換学習は、既定ではすべて端末内で完結します。 外部には送信されません。辞書の同期にログインした場合だけ、登録した単語が あなた自身の Google ドライブのアプリ専用領域に保存されます(アプリ運営側は閲覧できません)。 変換学習は同期しません。
AI を使うタスク(整文・推敲・英訳)では、音声やテキストが あなたの API キーを使って Google の Gemini API に直接送信され、結果が返ってきます。 API キーは端末内に保存され、録音した音声は処理後に端末から削除されます。 アプリ運営側のサーバーは経由しません。
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声で流し込んで、指で直す。話して打って整える入力を、ぜひ試してみてください。